外来でお薬の飲めない子は、意外に多いものです。当院でも「何に混ぜたら薬が飲みやすくなるか?飲んでくれるか?」を検討してきました。「アイス」「ジュース」「おくすりゼリー」は言うに及ばず、「黒蜜」{きなこ」まで試してみました。しかし、子どもによりある程度飲むようになる子もあるものの、混ぜているところを見ただけで拒否する子や、何に混ぜても断固として拒否する子もあり、いいやり方とは言えません。実際、ある研究会の発表でも服薬困難児がジュースにまぜるなどの飲ませ方の工夫で内服可能となるのは59%にすぎなかったと報告されています。
現実には、医療機関の側では「お薬を飲まない子」に対して「飲ませ方の工夫」をあれこれ話し、手を変え品を変え指導しているのに、どうしても子どもは薬を飲まず、「保護者の努力が足りないせい」としがちです。一方、保護者の方もどう努力しても飲んでくれない子を目の前にして途方に暮れているのかもしれません。
しかし、こんな「おくすり飲まないっ!」ってがんばってお母さんを困らせている子でも、保育園で保母さんが飲ませると、わりとすんなり飲んでくれたりします。当院で行った調査では、「服薬困難」という子でも保母さんが飲ませた場合、20人中16人(80%)
が内服できていました。この事実は、第3者が間に入って実際に子どもに薬を飲ませてみる重要性を示しています。